通夜または葬儀(告別式)の際に持参する不祝儀を「香典」といいます。ここでは香典の常識とマナーについてご紹介します。
表書きの書き方
一般的には、水引きの付いた市販の不祝儀袋を使い、涙でにじんでしまったという意味がある薄墨で表書きをします。毛筆で楷書で書くのが正式ですが、筆ペンで書いてもよいでしょう。
不祝儀袋の種類
不祝儀袋の表書きは宗教によって書き方が異なるので注意が必要です。また、裏側の重ね方は下を折ってから上を折り重ねます。お札は裏面(人物のない方の面)が表書きと同じ向きになるように入れます。
-
仏式の場合
水引は黒と白が一般的ですが銀と白や黄と白も使われています。表書きは「ご霊前」が最も多いようです。他にも「ご香料」等があります。また、「御香奠」とすると、仏式で共通に使えますが、浄土真宗の場合は「御仏前」や「御香料」と書きます。
-
神式の場合
水引は銀の水引を使い、表書きは「御玉串料」とします。また 他にも「御榊料」「御神饌料」等もあります。
-
キリスト教式の場合
一般的に水引は付けませんが、付けてもかまいません。表書きは、一般的に「御花料」「献花料」と書きます
-
連名の場合
連名の場合は右に目上の人の名前を記載します。数人のときは代表者氏名だけを大きく書き、左側に「他一同」と書きます。さらに全員の名前を書いた紙を中に入れておきます。
袱紗(ふくさ)の包み方
袱紗(ふくさ)は不祝儀袋やお札が折れたり、汚れたりしないようにするためのものです。袱紗(ふくさ)の色には様々なものがありますが、紫色であれば慶事、弔事の両方に使うことができるので、一枚あると便利でしょう。
-
左側に爪が来るように袱紗(ふくさ)を開いて、中央にお香典袋を置きます。
-
右側を折ります。
-
下から折り、上を重ねます。
-
残った左側を折り包み、爪をさして止めます。